JPIX 新サービス紹介シリーズ(その1)「Akamai Shared Cacheサービス」

日本インターネットエクスチェンジ(JPIX)の新サービス紹介シリーズ(その1)として、今回はJPIXが他のIX事業者に先駆けてサービス化した 「Akamai Shared Cashe サービス」をご紹介させていただきます。

世界No1のCDN事業者 Akamai Technologies とのコラボレーションで急増するトラフィックをマネジメント



JPIX Akamai shared cache サービス開発の背景

AkamaiのCDNは世界中に配置された配信サーバとそれを動かす独自アルゴリズムで構成されており、この配信サーバーは、世界中のデータセンターに設置されていますが、コンテンツ配信先へ最も近くなるよう、大規模アクセス事業者の設備内にも設置される場合があります。

BGP(*1)の特性を深く理解した上で開発されたCDNとなっておりますが、その特徴的なシステムの影響で、IXを利用するISPが想定する通信経路とは異なる通信経路でトラヒックが交換され、長年ISPはその対応に悩まされていました。
特に比較的規模の小さいアクセス事業者・ケーブルオペレータ様への影響は大きい状況でした。(通常、ISPのネットワーク運用では、ピアリング経由の通信はインターネットトランジット経由の通信よりも優先されるよう
BGPで制御しますが、Akamaiに対してはこの制御の効果が著しく低下することが多い。)

このような状況を受けてJPIXはAkamaiと長年協議した結果、日本のインターネットエクスチェンジンジ業界で初めて、AkamaiのShared Cacheサービス化を開始しました。このサービスをご利用頂くことで、通常のISPネットワーク運用と同じように、ISPが想定する通信経路でのトラヒック交換が可能なり、アクセス事業者・ケーブルオペレータ様の規模に関係なく、IX経由でトラフィックが交換ができるようになります。(*2)

IXはご契約帯域に対する月額料金が設定されたサービスとなりますので、IXにトラヒックを経由することで、毎月の通信コスト予測がし易くなります。また、IXをご利用ではないケーブル局様も、新たにIXを活用することで現在の通信コスト(インターネットトランジットコスト)の削減が可能となります。(*3)


*1 BGP Border Gate Protcolの略。ISP同士の通信で使用される。
https://www.nic.ad.jp/ja/newsletter/No35/0800.html

*2 100%の成果が保証されるサービスではありません。サービス利用開始前のテスト運用(無償)が必要です。
また、サービス利用開始後も、Akamai社の運用状況に応じて、一時的にトラヒック量に変化が生じる場合があります。

*3 現在の通信コストに状況によっては、コスト削減効果が得られない場合もあります。


【日本インターネットエクスチェンジ株式会社(JPIX)】
インターネットサービスプロバイダー(ISP)同士が対等の立場で相互接続(Peering)することで円滑なトラヒック交換を実現するために、1997年、日本初の商用インターネットエクスチェンジ(IX)会社として設立されました。設立当初、IXはISP同士を相互に接続しトラヒックを交換する場でしたが、現在は情報の配信側から受信側へと効率よくデータやコンテンツを流通させる場へとその機能が大きく変わってきており、最近は特にアクセス事業者様のトラフィックマネジメントを支援する新しいサービスを続々と開発・提供しています。

【Akamai Technologies, Inc.】
Hyper Giantと言われるコンテンツサービスプロバイダー(CSP)の爆発的な成長を裏で支えてきたのが、コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)事業者で、このCDN事業者の中で、世界で圧倒的なシェアを持つのが米国の「Akamai Technologies, Inc.」です。



JPIX Akamai shared cache サービスに関するお問い合わせは下記まで

日本インターネットエクスチェンジ株式会社(https://www.jpix.ad.jp/jp/contact.php)
または
JPIXパートナー/株式会社a-train(https://taketheatrain.co.jp/#form)


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